ホンダが、マーシャル諸島で電気自動車(フィットEV)と太陽光発電に対応した充電器を使った実証実験を開始して、共和国政府と共同で、電動化モビリティーの普及や充電インフラ整備の可能性を検証すると発表しました。EVの検証実験自体は、特に驚くことではないのですが、このニュースを目にして、「なぜマーシャル諸島?」と思った人も多いのではないでしょうか。そもそもマーシャル諸島、何処にあるどんな国かご存知ですか?ウィキで確認してみると、ミクロネシア連邦の東、キリバスの北に位置する、との事です。ますます“???”な方も多いのではないでしょうか。

Honda_EV

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マーシャル諸島共和国は、日本から南東の方角、ニュージーランドから上、インドの南端から右側に伸ばした線が交わる辺りに位置する島国です。赤道からの距離は約800kmで、5つの島と、200万平方kmもの海域に広がる、サンゴでできた島々からなる環礁からなり、「太平洋に浮かぶ真珠の首飾り」とその美しさを讃えられています。ちなみに日本から行くには、まずグアムに渡り、そこからアイランドホッピング便で首都のマジュロへ向かうのが一般的です。
さて、なぜマーシャル諸島なのでしょうか。観光大国スイスなどでは、自然保護の為に電気自動車しか乗り入れられない地区があります。マーシャル諸島共和国は経済的にはまだ脆弱で、これから観光業にますます力を入れたいところ。そして、その最大の魅力は美しい海と珊瑚礁です。
珊瑚礁と二酸化炭素との密接な関係は御存知でしょうか。珊瑚礁は、海に溶けた大量の二酸化炭素を吸収する、対温暖化には欠かせない生物です。その一方で、珊瑚の光合成を共生して助ける藻類は、珊瑚が棲む海の水温が2〜3度上がると珊瑚から抜けてしまい、珊瑚は白化してやがて死滅してしまいます。地球温暖化は、マーシャル諸島にとっては大きな懸念事のはずです。
更に2014年には、マーシャル諸島のある島で、旧日本軍兵士らしき遺体がむき出しで発見されてニュースになりましたが、発見につながったのは、気候変動による海面上昇による浸食といわれています。国の大半が海抜1mほどしかない諸島にとって、海面上昇は脅威です。海面が高くなる2,3月には、海岸沿いの土地が削られるという現象が多発しているといいます。
この様な状況を考え併せると、ホンダが検証のパートナーとしてマーシャル諸島共和国を選んだことにも納得ができます。美しい珊瑚礁を守る為にも、順調に研究が進むことを願います。