ホンダが、2020年を目処に高速道路での自動運転を実用化する方針を決めた、という報道がありました。それを見て、「ふーん。」と思ってしまったのですが、その手のホンダの報道に、何ともいえない既視感があるのです。

トヨタが初のハイブリッドカー「プリウス」を発売、ホンダがハイブリッドカー「インサイト」を発表、トヨタがFCV(燃料電池車)「ミライ」を発表、ホンダは2016年3月までにFCV社販売と発表などなど、トヨタの半歩後ろをホンダが追いかける、といった構図がおなじみになってしまっている感があります。

近頃ホンダが巻き返しを見せた例といえば、「フィット」に日本初のハイブリッド+DCTという駆動方式を導入したこと(残念ながら、その後に連続リコール事件が続きましたが)と、新型アコードHVが、しばらくの間ですが、トヨタ車を上回る低燃費を記録したこと位しか思い浮かびません。

Honda_Insight

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ホンダって、もっと面白い会社ではなかったでしょうか。

ホンダで日本初のエアバッグを開発した小林三郎氏(現在は中央大学研究家フェロー/一ツ橋大学非常勤講師)という、ちょっと面白いキャラクターの方がいて、よく開発やイノベーションに関する講演をされています。わかり易く言えば口が悪く、講演でもかなりくだけた調子で話をするのですが、よくホンダの“ワイガヤ”や、社内発表する時には一番若い者がプレゼンを担当するルールについて紹介しつつ、「ホンダはバカがいなくなったから駄目になった」という不思議なことを言っています。

小林氏が入社した当時、ホンダは、「トヨタや日産に入れなかった奴らが仕方なく集まって来る様な会社で、顔見てもバカそうなのばっかでがっかりしちゃったよ」とのこと。でも、その環境こそが、新しいものを生み出す発想力に繋がっていて、今の一流大学出身の頭のいい社員が揃ったホンダでは出来ないことだと言うのです。

トヨタと同じことをやっていても仕方がない、でも、自動車技術は、環境問題などの課題やIT技術の発達により、大きくは各社とも同じ方向を向いている、、、。小型車や雪道に強い4駆など、スズキやスバルの様な一局的な売りに専念できない分、ホンダの悩みは深いのかもしれません。

ホンダはもちろん優秀なカーメーカーです。でも、もう一度ホンダに、懐かしのビーノの様な、ユニークな名車を生み出す力も取り戻してもらえれば、と願います。