ヤマトホールディングが2016年3月期の連結決算営業利益見通しを30億円も引き下げました。かなり苦戦している様子ですが、主な原因は、今年の春に廃止を決定した”メール便“サービスに替えて立ち上げた新しいサービスが、予想ほどは受け入れられなかったことだそうです。

私自身も、会社で長年メール便を利用しておりまして、「便利だな」と思っていました。会社には、黒ネコの宅急便の荷物の配達と引き取りに、毎日担当の方が来てくれるのですが、その時に一緒にメール便も回収してくれます。メール便で出す封筒と控えには、投資番号がついたシールを貼って管理ができるところ、また、手軽に速達扱いにして急いで届けられる点が、特にビジネスユースでは使い勝手が良かったのです。

Kuroneko_Yamato

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ところが、2,3年くらい前でしょうか、会社の庶務の担当者から、「ヤマトさんからお達しがきて、メール便は特定の個人当ての連絡事項を書いた書類を送るには使わないで下さいって」、といったアナウンスがありました。正直なところ、何を言っているのか、どうしていけないのか理解が出来なかったのですが、担当者自身もよく分かってはいない様で、「例えば不特定な人宛のカタログ類なら送れるかもしれない。」とのこと。という訳で、殆どの書類はメール便ではなく普通の郵便で発送することになりました。

その時の疑問が、ある程度氷解したきっかけが、今年春に、3月末でメール便を廃止することを発表した際のヤマトの発表でした。

「郵便で送ることは許されても、メール便で送ると罪に問われ、罰せられる書類があります。『手紙』です」 「『信書』はメール便で送ることができません。しかし、何が信書かは曖昧で分かりにくいものとなっています」「管轄する総務省の窓口に問い合わせても、その書類が信書なのかどうか即答できない事例が多発しています」 そんなフレーズを含み、「お客さまが罪に問われるリスクを防ぐため、クロネコメール便を廃止します」、と結んだヤマト社からの発表とそれらに付随するニュース解説などで、郵便には”信書”というカテゴリーがあり、様々な条件により新規参入はほぼ不可能であること、”信書”という概念そのものの撤廃を長く求めてきたヤマト側の訴えは認められてこなかったことがわかりました。
疑問なのは、“新書”があること、そしてヤマトのメール便が消滅してしまったことが、一体誰の、何のメリットになるのだろうかということです。少くとも私の周りでは、徳をしそうな人は誰もいません。
そろそろ日本郵政グループが上場しようかという今、改めて色々と考えさせられます。そして、新書(手紙)の郵送をほぼ独占しているのは、もちろんこの日本郵政です。