2015年に百万人以上の難民がドイツに入国したとされる中、
一番の課題はなんと言っても社会統合だ。
それをサポートするためにアラビア語の難民用の新聞が登場した。

アラビア語新聞_Abwab

Abwabはアラビア語で「ドア」を意味する。
1回の発行で、45000万部で、最低1ページはドイツ語で書かれているようだ。
編集長は、シリア系パレスティナ人のラミー・アル-アシェクさん(Ramy Al-Asheq)。
自身も2015年に難民として作家奨学金でケルンに来た。
このプロジェクトは約30人の作家と一緒に行われている。
その半分は女性作家だ。

このアラビア語の新聞・Abwabを通してアル-アシェクさんは、
難民にドイツをより理解してもらえることを願っている。
アル-アシェクさんはこの新聞で、難民の社会統合をサポートし、
ドイツに貢献したいと思っている。

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世界中で議論される社会統合のあり方

ヨーロッパの難民危機から各国では、社会統合はどのように
なされるべきか議論されている。そもそも完全な社会統合は可能なのか?

社会統合でよく言われる重要なポイントの一つとして「言語習得」が挙げられる。
その中で興味深いものとしては、アメリカでの中国系移民の社会統合モデルだ。
第一世代目がアメリカに渡り、今の若い世代が存在するわけだが、
その第一世代で英語を流暢に話せる人は少ないとされる。
次の第二、第三世代の中国人あるいは中国系アメリカ人はパーフェクトな英語を話す。
一見、言語を話せないから社会統合は失敗したのではなと思われるが、
アメリカ経済の中で、中国人の貢献は計り知れない。
言語ができなくても、経済における社会統合はできたのだ。
これがもしかしたら世界中にチャイニーズタウンがある理由かもしれない。

よって、言語習得が必ずしも社会統合に対しての重要なファクターとは言えないのだ。
様々な研究の中でよく言われているのは、「その国の法律・マナーを守ること」だ。
わかりやすく言えば、先進国と発展途上国では法律はだいぶ異なる。
パキスタンなどの国では今に汚職があり、お金持ちは罪から逃れることができるが、
貧困層はできない。

過去にドイツ人が書いた本で、救急隊は緊急事態でも靴を脱ぐと馬鹿にしていたが、
日本の家で土足で入る人はひんしゅくを買うだろう。(もちろん上の例は極端だが)
アメリカでは逆に、靴を脱いで入ったら変な風に思われるかもしれない。

社会統合の鍵はこんな日常の中に眠っているのかもしれない。

参照:
Deutschlandfunk
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