中国の南シナ海における人口島建設を巡って、アメリカと中国との攻防が続いています。
アメリカは、カーター国防長官が南シナ海の空母を視察する、爆撃機に人口島周辺を飛行させるなどの牽制行動を行っていますが、
果たして中国に効果はあるのでしょうか?

もともと、中国と東南アジア諸国での領土に関する紛争が絶えない地域ではありましたが、
南シナ海での問題がここまで深刻化したのは、今年2015年に入ってから、
衛生写真によって、中国が浅瀬を埋め立てて、駐車場や滑走路などの軍事施設を建設していることが判明してからです。

South_China_Sea

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フィリピン政府は、南シナ海で領有権を主張す中国のやり方は国際法に違反するとして、
国連海洋法条約に基づいて申し立てていた中国との紛争の仲裁手続きを進めようとしていますが、
“仲裁裁判所に管轄権はない”という理屈で、中国側は、仲裁手続きを受け入れようとしません。

国際ルールを守らない国に対しては、たちが悪い場合には、他の国々が協力して、
国際的な経済制裁を取ることがあります。でもどうでしょうか。南シナ海の人口島をめぐる問題を報道する新聞の、
他の紙面をめくれば、そこには大きく中国の景気に関する記事が掲載されています。
一昔前は、アメリカの景気動向に世界中が注目していたものですが、現在では中国での景気減速によって、
多くの国々が影響を被っています。中国に対する経済制裁など、考えるまでもなく非現実的です。

アメリカは中国の人口島を流土とは認めないことをはっきりと示す為に、
その12カイリ内(領土からの領海範囲)を航行してみせましたが、米中が本格的な軍事紛争に踏み込める筈もなく、
これもデモンストレーションにすぎません。
裁判にも出てこない、経済制裁も軍事制裁もできない、
そんな間に中国はどんどん施設を顕子なものとしてしまうのではないでしょうか。
打つべき手が見えない、頭の痛い問題に思えます。