1月8日、ドイツで最も危険と呼ばれた、ヒトラーの「わが闘争」(Mein Kampf)の著作権が
昨年切れたのを受け、批判的注釈付きで再出版された。
mein kampf
独ミュンヘン、研究機関「現代史研究所」が3年を費やし、原版のヒトラーの主張の誤り
などを指摘する約35000の注釈をつけ、1948ページ、2巻セットで59ユーロ(約7500円)で販売された。

最初の発刊は4千部だが、販売前にすでに1万5千部の予約注文が入っていて
需要は非常に大きいようだ。
インターネット通販サイトAmazonでも初版は在庫切れで入手困難となっている。
次の刊行は今月18日に予定されている。
Amazonの“お客様情報欄”には、この本の収益はナチス犠牲者にかかわる団体に寄付する、とある。

ミュンヘン現代史研究所は、「“わが闘争”は長い間鍵をかけ閉じ込めているべきではない、
この本の持っている魔力を失わせるため、煽動的スタイルのこの本をよく理解するために、
論議され、解説されるべきだ。」とナチズムや人種差別主義について批判的な解釈をつけたこの本の出版
は社会のため必要だと話している。主に、学校と歴史に興味のある読者に焦点を当てている。

需要によって販売、注文を受け付けているが、店頭に陳列しない書店も多い様だ。’

この本の再出版に対しての賛否の声
学術化にかこつけてこの中傷文書を販売することに我慢できない。ただの金儲けが目的だ。
ナチス犠牲者への侮辱。
ナチスの思想が広がるのを恐れている。本の購入の際、学問の目的で使うのか証明させるべきだ。
このPegida(西洋のイスラム化に反対する欧州愛国者)が動いている時期にこの本の販売はまずい。
との非難の声。

それに対して、
ドイツが過去に犯した犯罪を本当に知るために、この本を読むべきだ。
ドイツユダヤ人中央評議会は、反ユダヤ主義の論争に貢献すだろうと、
この批判的注釈付きの再版に賛成の声。歴史・政治の教育に使われることに対して異議を唱えない。

学校教育に使用されるかはまだ議論されている。

ユダヤ人の大量虐殺の根拠になった原版「わが闘争」は、犠牲者への配慮や、
極右勢力の利用を懸念して、ドイツ国内では販売禁止の禁書となっていた。