パリの同時テロ襲撃事件から1週間が経ちました。13日以降もテロ関係者との銃撃戦などがみられ、
騒動は隣国ベルギーにも飛び火して、未だに全く落ち着きをみせていません。
日本での報道も、実際のテロの様子や現場のレポートから、テロ組織や実行犯、
その入国の足取り、そして今回のテロの根源の一つにある、難民問題にまで掘り下げた内容へと徐々に深まりをみせてきました。

自国の政情不安などで行き場を失い、ヨーロッパなどに苦労して難民として渡る人々には、心から気の毒だと感じます。
また、ただでさえ数の急増が問題になっていたところに今回のテロが発生して、
欧州各地で難民受け入れに反対する動きが出ていることに関しても、テロとは無関係な難民の人々には同情します。
あるテレビ報道では、難民としてフランスに入ったものの、差別を受け、仕事や職業訓練もままならず、
フランスに対して怒りを覚えている、というある男性のインタビューが流れました。
彼は、こうなったらテロ組織に入る以外に行き場がない、といったことまで発言していました。
男性の境遇にはシンパシーを感じますが、やはり言っていることは論理がおかしいと思います。

Refugee_EU

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確かに、シリアなどの政権に対して、米国を中心として西欧からの介入(支援など)もありましたので、
現状の責任の一旦は西欧諸国にもあるのかもしれません。また、フランスを例に取れば、
少し古い話ですがアルジェリア紛争への対処や、その後の移民への対応は酷かったと思います。
でも、この男性は、自分の国を自分たちの力で安定・発展させられずに他国に来て、
その国で働く人たちの税金を元にした支援が十分に受けられないことに対して文句を言っているわけです。
日本のある著名な作家はある著作で、アフリカなどに毎年支援金を送っているが、民主化されて数十年も経てば、
国が経済的に立て直せないのはもはや現地の国民の責任だ、といった趣旨のことを述べています。
先ほどの男性の、難民として適切に受け入れて支援して欲しいという気持ちはよくわかりますが、
受け入れ国にだって限界はあるでしょう。そして、だからテロ組織に入るという理屈が更にわかりません。
宗教に名を借りた、ただの意趣返しになってしまってはいませんか?

Refugee_Africa_EU

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は、いわば親と兄弟の様な関係ですが、
私は教義としては、イスラム教が一番すっきりしていて解りやすい、という観点で好感を持っています。
イスラム過激組織のテロリストは、何かというと“ジハード“という言葉を持ってきて殺戮行為を正当化します。
”汝、殺すなかれ“、そう命じた神様の言葉を預かった人間が始めた宗教ではなかったのでしょうか。
様々な難しいファクターが絡んだ問題ではありますが、
欧州にいる難民がイスラム国などのテロ組織の格好のリクルート先にならない様に、
何とか早く手を講じて欲しいですし、正しい歴史と宗教を知る機会も必ず必要だと思うのです。